牌効率とは、麻雀において勝敗を大きく分ける要素のひとつになります。
牌効率が全てでは無いですが、正確=攻撃力高いという事になります。
3人打ち専門チャンネルですが、純粋な牌効率は実は3人打ちの方が大切になりますので、4人打ちの方にとっても牌効率の見直しになります。
麻雀覚えたての方が覚えるべき超基礎から、上級卓でも打ち切れる様な細かな判断基準、その他牌効率の基本的な考え方を交えご紹介していきます。
一講座3分程の動画集はページ下部にリンクを付けております。
目次
初心者向けの超基礎問題
初級① 牌は端から切っていく




牌効率上のお約束
牌効率上では、数字の1と9は同じ効率になります。
そして、2と8も同じ、3=7 4=6となります。
機能としては、「23」も「78」と同じなので、牌の数字をひっくり返しても感が方は同じとなります。
1と9の牌は効率が悪い

- 牌効率は1=2 2=8 以下数字をひっくり返しても同じ
- 数牌は1(9)先に切っていく
- 次に2(8)を切っていく
- 3~7をメインに集めて繋げていく
※以下 ()カッコ内の数字は省略します
なので、手役などよりも麻雀は数を中に寄せていくゲームと認識しましょう。
初級② 対子より両面を集めていく
以下の形からは何を切るでしょう



初めのうちはなるべく鳴かずに、順子を集めていって門前でリーチを目指そう!
鳴く時のお約束
麻雀始めたてのうちは、とにかくポンをして攻めていこうとします。結果、無理にトイトイにいったり、無理に染めにいくことになります。
対子系は効率が悪いので、中級者以降の方は順子系をつくりますので、対子系の方が上がるよりも早く上がられてしまいます。
ここでは、無理なポンをしない約束を覚えていきましょう。
- 一枚目を鳴く時は役がある場合しか鳴かない
- 二枚目を鳴く時はテンパイするときしか鳴かない
この2点を守っていけば、無理な鳴きを回避することが出来て、ほどよく攻守のバランスのとれた進行になります。
初級③ 両面 カンちゃん ペンちゃんの優先順位


順子面子の大切さは「両面」>「カンちゃん」>「ぺんちゃん」となります。
対子(シャボ)も比較するとどうなる?
シャボもぺんちゃんもカンちゃんも全て有効枚数は2枚でしたね。
これはケース・バイ・ケースで難しいところですが、3人打ちでは「ポン」はあっても「チー」が無いことも考慮すると、多くの場合でシャボを置いておいた方が良いケースが多いです。
人の好みにもよりますが
両面>シャボ≧カンちゃん>ぺんちゃん
というような図式で覚えて置くと良いでしょう。
初級~④~筋の牌の扱い方

上記からどちらを切るか、初めての頃はどちらから切っていても良いと思います。孤立した端牌同士なので、効率は同じに見えますね。でも、実は細かい違いがあるのです。


数牌の1と4がある時は、1が要らないケースが多いと覚えておきましょう。
有効牌が被っている牌を外すと効率が良くなる思考法

1の有効牌は2と3ですね。
4の有効牌は2,3,5,6ですね。
6の有効牌は4,5,7,8
つまり、4を持っていれば1を外しても2,3の有効牌を受け入れる事が出来ますが、1と6では有効牌が被っていないので相互カバー出来ない事が分かりますね。
次は、この思考法を使って導き出すケースをご紹介します。
初級⑤~有効牌被り外しの手筋~

みなさんはどの両面面子を切りますか?

おそらく、上記のケースを想定して、ソウズの67を切っていく方も多いのでは無いでしょうか?
しかし、ここでは被っている有効牌を外す理論で答えが出ます。

ピンズの3467の部分の有効牌を見てみましょう
34の有効牌→2と5
67の有効牌→5と8
なので、ピンズの部分は、仮に67と切ったとしても5の牌は受けることが出来ますので、犠牲になるのは8の4枚だけです。
もし、ソウズを切るとソウズの5と8で8枚が犠牲になりますね。
なので、このケースは、ピンズの有効牌が被っている部分の34(67)を外すのが正解となります。
では、仮に一つの牌を引いてくる確率が1%と仮定して計算してみましょう。



つまり、和了確率としては1.2倍…20%も両面両面にした方が高いという事になります。
最も、こうした計算を毎回する必要はありませんが、どうしても最終形3面待ちの魅力に釣られて正着手を出しづらい形です。
なので思考方法は以下の通りです
- 最終形3面待ちは魅力だがその前に聴牌する確率が1.3倍違う
- 3面待ちを残しても5ピン引き以外は結局両面にしかならない5ピンを引く確率は3分の1
- 2シャンテン時の和了確率には20%もの違いがある
細かい確率がどれほど効果があるのか!?
麻雀における確率とは、このケースにおいても1.28%と1.07%ですね。
と多くのケースで疑問に思われますね。今回のケースは非常に微差に思えますが、積み重なると1.2倍というのは大きく、仮定するならば正着手の方が120回和了る間に、間違った手の方は100回しか和了れません。
もっと長く打てば、1,200回対1,000回、これを一回の平均和了、満貫で考えるとこの差は160万点となります・・・
同じ麻雀をしていて、これほどまでに差が開くのですから、成績に違いが出るのは明白です。
実際にはもっともっとシビアで僅かな差の積み重ねが成績を分けますが、今回のケースは大雑把なケースであると言えます。
この様なケースを抑えておけば、圧倒的な攻撃力で初級卓で負ける事はなくなるでしょう。
このシリーズでは、牌効率の基礎とともに、こうした重要な考え方をマスター出来るような構成にしておりますので、今後もよろしくお願いします。
⑥~2度受け外しの実戦応用問題

次に、先程の2度受け外しでも出てきた形と、さらに実戦応用問題をしていきます。
少し複雑だと感じられても、サーと読み飛ばしておけば頭には残りますので御覧ください。
上記の形は分かりますね?
ピンズの2233の部分が1-4ピンズを2度受けしていますので、どちらかを切っても1-4ピンズの受けは残り牌効率はあまり下がりません、ソウズの56は、切ってしまうと4-7ソウズが受けられませんので効率が悪くなります。

さらに、ピンズの223の形は「両面対子」なので雀頭にもなる強力な形です。
今回は、実戦的に14枚の牌姿で見ていきましょう。
2度受け外しの実践型



この様に、2度受けを外しておけば、両面両面+ポンテンの最強形になることが分かりますね、ポンテンが効かない形でも有効なので是非とも2度受け外しをマスターしましょう。
では、次にはさらに2度受けの実戦型応用で、難解に見える手牌をさっと捌きましょう。
2度受け外しの実戦応用形

実戦で上記の様な牌姿がきたら悩みませんか?
いちいち有効牌を数えるのは不可能ですが、やはり正解がありますので、何度やっても正着手を瞬時に導かなければなりません。
細かい違いの蓄積が、最終的な麻雀の成績を決します。
この問題の解き方
有効牌を一つ一つ数えるのは無理ですよね・・・
でも、この問題は方式が分かっていればとっても簡単なのです!!
切る候補は、2ピンズか6ピンズか7ソウズですね、実際の枚数は後で数えるので感覚的に正解を出す思考法をお伝えします。
2のピンズを切ると、2-5ピンズが受けられない。
6のピンズを切ると、6-9ピンズが受けられない。
7のソウズを切っても、23ソウズがあるので4ソウズは受けられるので犠牲は7のソウズだけ!!
仕組みを知って、慣れてくると瞬時に赤字の部分だけが頭に浮かんできます。
一応、実際の有効牌も数えます。
7ソウズ切り→6種20牌
2ピンズ切り=6ピンズ切り→5種16牌
その他は12枚以下・・・
となります。
分かりづらい時は、有効牌が被っている面子候補を、つまり2度受けを切ると正着手であるケースが多いので、是非とも覚えておきましょう。
⑦くっつきテンパイを覚えましょう!

知ってる人からすると簡単すぎて、拍子抜けするかもしれませんが、私も昔は「くっつきテンパイ」って言う言葉を知りませんでした。
その理論自体は知っていても、単語として記憶しておけば人の配信を見ているときにもすっと理解出来ますし、自分自身でもその牌組を一瞬で理解できます。
くっつきテンパイ自体はとても簡単で、上記の形だと3ピンか5ソウに有効牌がくっついたらテンパイするという意味です。
実戦形で見てみましょうか。

例えば上の様な形ですね。
この場合、中を切れば、3ピンと5ソウのくっつきテンパイとなります。
それを理解していれば、さらに複雑な形になっても悩むことが減ります。
くっつきテンパイの実戦形応用
くっつきテンパイの理論で解決出来る牌姿が下の様なときです。

上記の様な牌は実戦でもよくあります。
一見、ソウズの778の部分は両面ですし、孤立した3ピンを切るのか、6ソウが2度受けなので5ソウを切るのか悩みませんか?
実はこの形は、ソウズの両面部分にこだわること無く、8のソウズを切ってくっつきテンパイにするのが一番早いのです。

8ソウ切りのこの形で、10種36枚で最強
5ソウ切が9種32枚
3ピン切り7種24枚です。
5ソウは、6ソウの2度受け部分なので、3ピン切るよりは5ソウ切が良いということになります。
前回に習いました、2度受けの理論や今回のくっつきテンパイの理論ですが、麻雀の牌効率とは実戦ではあまり見ない複雑怪奇な牌効率や、メンチンの待ちを練習することよりは簡単な理論を理解していけば応用でほとんどのケースで正着手を出すことが出来ます。
問題自体は簡単でも、基礎理論を学びなおしていきましょう。
では、今回もとても重要な事をお伝えします。
このくっつきテンパイの理論は、雀頭が固定していて初めて活かされる!と言う点を覚えておいてください。後の講座で詳しく説明していきますが、おおよそ基礎的な牌組が出来る中級者でも間違えが多くなる牌は頭が固定されていないケースなのです。
戦術書などでも、セオリーとされている形も、頭が固定されているケースが多く、そのままの形を記憶しておくと、頭が固定していない時は間違えとなってしまいます。
なので、現実的では牌効率を考えるときには雀頭が固定しているかいないかで切りが変わるんだな、くらいに聞き流しておいてください。
動画集はこちら
麻雀講座の目次
入門編
麻雀講座入門編~3~牌の組み合わせ方、上がり方を覚えましょう!
麻雀講座入門編~4~牌の組み合わせの名前を覚えよう(飛ばしても大丈夫です)
牌効率、定石、手筋をマスターしよう!
麻雀にも手筋がある。
そのような形を覚えておくことで、実戦での攻撃力アップに繋がります。


